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内容は主に男性声優関連アニラジ感想メインでヲタっぷり放出中。 このBlogはチラ裏なのでご注意を。 (携帯からの更新がメインなので、PCからは記事が見難い場合もあるかと思います)

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風の王国 嵐の夜(下)

 
新刊は 忘れた頃に やってくる。

と、誰かが言っていた気がする。
(以下ネタバレ)





今回は一も二もなく、とにかくガル。
ガル本来の黒さが遺憾なく発揮されていた。

謀反の首謀者は、ある意味で二人いた訳で。
一人はロクサス。彼はリジム亡き後の吐蕃の未来を憂いた。
唯一の王太子であるラセルはまだ幼い。
するとソンツェン・ガンポが再登位して来る。彼は高齢であり、かつてのような威光は発揮できない、こうなっては吐蕃の衰退は目に見えている、だからロクサスは自らが王位を獲ようと謀反を企てた。
幸いな事に、彼にはシャンシュンという後ろ盾があった訳ですし。

そしてもう一人、ミンドゥン。
彼は戦いを欲していた。
ただ強い敵と剣を交え、打ち伏せた後に湧き上がる高揚を、何よりも愛していた。
しかし、吐蕃は次第に国として落ち着き、戦の数は減って行った。
かつては勇猛な武将であった彼もその現実を受け入れたが、リジムが崩御した事を機に、乱世が訪れると予感した。

兵を挙げる決意を固めた二人が出会い、歯車は回りだした。
しかし同時に、この二人が組んだ時点で謀反が失敗に終わる事は明白だった。互いの目的が決定的に違っていたのだから。

謀反終息後に待っていたのはロナアルワの出産だった。
彼女は無事に男児を産み、ラセルに次ぐ太子を設けた。
名前はラセルがダカルと付けた。

後日、サンボータが帰城する。
ソンツェン・ガンポの意向を携えて。
翠蘭は元は唐の皇女である、よって夫を亡くした今、唐に帰っても良い。しかしその場合はイェルカは吐蕃に残せ。もし吐蕃に残る場合は、ヤルルンへ移住するように、と。
元々、皇帝の娘ではなかった翠蘭は、唐に帰る事は不可能である。
ソンツェン・ガンポが許しても、李世民は許さないだろう。
となれば、翠蘭に残された道は一つしかない。

「私は吐蕃王クンソン・クンツェンの妻。この吐蕃が夫の生まれた場所であり、夫の眠る土地である以上、私もこの地で生き、この地で死ぬ」

これしかないのだ。
それはつまり、義父と再婚する事にもなる訳で。ガンポ王は、その事には明言してはいなかったが、この国ではこれが当たり前なのだ。
翠蘭はこの風習だけは、なかなか受け入れられなかったが、今まさに自分がその岸に立たされていた。


拍手[1回]

 
そんな中、トゥンドゥプは伯母から衝撃的な話を聞かされる。
従姉妹だと思っていたロナアルワが、実は妹であったと。
あろう事か、伯母はロナアルワにもその話をしていたらしく、彼女がトゥンドゥプの前から姿を消した頃と符合する。
更に伯母は、ガルにもこの話をそれとなく話したのだった。

ガルは最初からロナアルワの言は信じていなかった。その偽りを暴くため探ってはいたが、決定的な話は出て来なかった。
そこで手に入ったロナアルワの出生の秘密。全ての線が繋がり、ガルは行動を起こす。
ロナアルワの私室に赴き、彼女の罪を糾弾するガル。王の子供だと偽るのは謀反を起こすのと同等な大罪である。
ロナアルワは、知らなかったとは言え兄と通じ、あまつさえ子を成してしまった事に対して絶望し、リジムの子供だと偽ってしまった。
トゥンドゥプとダカルの命と名誉を守る為に、自らが処刑を受けるという取引を受けるロナアルワ。
更にその原因を作ってしまったティサンも、自ら刑に処される道を選んだ。
しかし、あまりにも刑の執行を急ぐガルにディ・セルは疑問を抱き、せめてロナアルワの命だけでも助けようと、リュカの助力を得て彼女に新たな生活を用意する。

ガルは許せなかったのだ。
リジムの治世に、最後の最後で汚点が残される事が。

新たな土地で、ロナアルワはリジムを思い出していた。
彼は体に変調をきたしていた。
リジムは度々、急に意識をなくして倒れる事があった。
翠蘭に話せと勧めるロナアルワに、リジムは出産を控えている翠蘭に余計な事は言うなと釘を刺した。
この事がずっと頭の隅にあったロナアルワは、少なからず後悔していた。翠蘭にリジムの不調を知らせた所で、どうにもならなかっただろう。
しかし、知っていたのに言わなかったのもまた事実。
自分には新たな生活が用意されたが、翠蘭はなお激動の運命の中にいる。
しかし今の自分に出来る事は、ただひたすら敬愛する翠蘭を想う事だけだった。


うーん。
今回のロナアルワの話は正直いらなかったような気もしますね。
ぶっちゃけどうでも良いエピソードな訳で。
上巻が怒涛な展開だっただけに、今回の収穫と言えば、シャンシュンの影がチラッと見えた事くらいでしょうか。

このままグダグダで尻切れトンボにならない事を祈っています。



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